アート・コレクティブ「パープルーム」の初期メンバーの安藤裕美は、日々の出来事を絵画、ドローイング、版画、マンガ、アニメーションという手法を用いて記録しています。
本展では「つくる人々」をテーマに、新作絵画、版画など20余点を展示いたします。
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《御徒町アーンドラ・キッチンでミールスを食べる星川あさこ、わきもとさき、梅津庸一》
2024年
油彩、キャンバス
24.5×34.0 cm
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《丸倍製陶で作陶する梅津》
2024年
油彩、キャンバス
23.0×27.8 cm
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《カフェ&ギャラリー陶園》
2024年
水彩、アクリル絵具、紙
32.7×41.9 cm
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《カワラボにてプレス機で銅版画を刷る今泉奏と制作中の梅津庸一》
2024年
エッチング
12.3×18.0 cm
安藤裕美/Ando Yumi
1994年東京生まれ。画家・アーティストコレクティブ、パープルームの主要メンバー。
主に「つくる人」の現場や生活を漫画やアニメーション、絵画、銅版画などで描き、記録している。『美術手帖』にて漫画「前衛の灯火」を連載。
私は身近な人々を描いてきました。その人たちの魅力を拠り所として。
描き方自体にも、これまで出会った作家たちからの影響があります。
オリジナルとは何かをいつも考えていますが、表現者たちはその人生を賭けて、借り物競争をしているのかもしれないとも思うことがあります。
当然、属するコミュニティによって得られる経験は異なります。
私はこの10年、アーティストコレクティブ「パープルーム」で活動してきました。パープルームは、影響関係の実験場のような場所であると同時に、国家の模型のようだとも感じることがあります。ずっと住んでいる人もいれば、ちょっと滞在して去っていく旅行者のような人もいます。逆にこちらが別の場所を訪ねることもありました。
その中で、私は一貫して「ものをつくる人々」を描き続けてきました。
人がものをつくるときの集中力や緊張感が漂う現場に、私は特に興味を持っています。
安藤裕美