大岩オスカールは1965年にブラジル・サンパウロに日系ブラジル人二世として生まれました。1989年にサンパウロ大学建築学部を卒業後、より広い活躍の場を求めて、東京(1991~2001年)、次いでニューヨーク(2002年~)と拠点を移し、制作活動を行ってきました。
大岩の絵画は、都市での生活体験を基盤に、それぞれの土地の環境と向き合いながら制作される点に特徴があります。俯瞰的な構図と大画面を用いて、自然や都市をダイナミックに描くだけではなく、風景のほころびから垣間見える社会の多面性をユーモアを交えて明らかにするその作品は、国際的に高く評価されています。
このたび、1995年に創作された大岩オスカールの絵本『はじめてアート』が、新たな絵とともに刊行されます。本展では刊行を記念して、絵本の原画と、「Shadow Cat×Light Rabbit」シリーズの新作版画を展示いたします。
大岩オスカール/Oiwa Oscar
1965年ブラジル・サンパウロに日系ブラジル人二世として生まれる。1989年サンパウロ大学建築学部卒業後、東京(1991-2001年)、ニューヨーク(2002年-)を拠点に活動。2008-2009年に東京都現代美術館で開催した個展「夢みる世界」は福島県立美術館、高松市美術館に巡回。2016年の瀬戸内国際芸術祭では、直径12mのドーム内部を油性マジックの描画で埋め尽くすインスタレーションを制作した。そのほかにもJapan House「Oscar Oiwa in Paradise-Drawing the Ephemeral」(サンパウロ、2018年)、金沢21世紀美術館「光をめざす旅」(2019年)など国内外で個展を開催。精力的にアーティスト活動を行っている。
http://www.oscaroiwastudio.com