主にTwitterを拠点とし、アカウント(@sanemasa5x)を利用して2015年より展覧会と並行しながら作品の投稿・発表をしている名もなき実昌。インターネット上の人格や画家のキャラクター性を出発点として、タッチパネルやSNSなどのテクノロジーに影響された作品を制作しています。
インターネットから収集したイメージを組み合わせて描かれる作品は、描写と検索が同居する中でリアルタイムに制作され、作品の核となるモチーフの上には関連するイメージが次々と上書きされるように描かれます。情報の蓄積により抽象化された画面には、画像的に解体されたキャラクターが幽霊のように偏在し、インターネット時代における現代の風景画となります。
名もなき実昌/Namonaki Sanemasa
1994年 福岡生まれ、福岡在住
2015年 @sanemasa5x のアカウント名でTwitterへの作品投稿を開始
個展
- 2018年
- 「@Sanemasa5x さんは、2013年4月からTwitterを利用しています」創治朗 、伊丹
- 2019年
- 「最後の名もなき実昌展(平成)」オン・サンデーズ、東京
- 2020年
- 「非接触の手触り ー 名もなき実昌の萌え燃え絵画展_:(´ཀ`」 ∠):」オン・サンデーズ、東京
- 2021年
- 「@Sanemasa5x #絵画以上落書き未満」OIL by 美術手帖、東京
「未定のイメージ(白紙)」NADiff Gallery、東京
「名もなき実昌作品+αのちょっとした展示とインスタレーション公開制作」IAF SHOP*、福岡 - 2022年
- 「@sanemasa5x #風景・それと・その他のಠ_ಠ」ミヅマアートギャラリー、東京
グループ展
- 2019年
- 浦川大志・名もなき実昌 二人展「#終わらにゃい?#もう終わんにゃい!」NADiff Gallery、東京
浦川大志・名もなき実昌 二人展「終わるまで終わらないよ」熊本市現代美術館 - 2021年
- 「浦川大志×名もなき実昌~異景への窓~」大川市清力美術館、福岡
「果てない眼差し」ミヅマアートギャラリー、東京 - 2022年
- 「Under Current」Powerlong Museum、上海
これまで、SNSの画像やアニメキャラクターをテーマにした平面作品を主として制作を行なってきた。その中で、なるべくすべてのモチーフ(リアルであれ、バーチャルであれ)を混ぜたり、断片化したりと、等価に扱うように心がけてきた。というのも日常的にSNSやWEBメディアに触れている身としてはそれらを区分けして別物として扱うことに対しての違和感があったからだ。等価に扱うことは同時に個別の物に執着しないことでもある。しかしコロナ以降、特にこの1年の社会の流れを経験する中で、次第に対象を描く際の一人称の希薄さに対して、一度反省を踏まえて向き直ってみたいと考えた。もはや手慰みのようになってしまったそれらについて、語るべき私を獲得するために。
名もなき実昌