タカハシマホが描く現代的な少女像「ANOKO」は、無邪気さを備えながらも、自己を保ちつつ社会への希望やメッセージを託した強い象徴として表現されています。
彼女は、個々の内面世界とそれを取り巻く社会との関係を繊細に描き出し、現代の価値観や人々の心情を映し出しています。作品を通して、アーティストの祈りや希望がどのように表現されているのか、その深層に迫ることができるでしょう。
タカハシマホが現代社会における少女像を探求する世界観を、ぜひ体感してください。
本展では、新作20余点を展示いたします。

《あいとわ》
2025年
油彩、キャンバス
91×72.7×3 cm

《あいはいんりょく》
2025年
油彩、キャンバス
91×72.7×3 cm

《あいはちから》
2025年
油彩、キャンバス
91×72.7×3 cm

《あいはひかり》
2025年
油彩、キャンバス
91×72.7×3 cm
タカハシマホ
1992年生まれ。2019年に幼少期をモチーフにした「ANOKO」を制作。大型作品制作のため、故郷である千葉県を拠点に、廃園となっていた自身が通っていた保育園をアトリエとし、活動している。平面、立体、素材問わず作品を制作。TAIPEI DANGDAI 2023、アートフェア東京2025に参加。現在はフリーの作家として国内外にて活躍している。今後は木彫や写真などにも挑戦し、表現の可能性を広げている。
1945年、初めて原子爆弾が投下された。私の祖父は、特攻兵として志願し出発する寸前で日本は降伏し終戦に至った。戦争がその時終わりを迎えたから、私が今生きている世界線がある。
アルベルト・アインシュタインの最も有名な業績のひとつ、E=mc2という公式がある。1905年に提唱した特殊相対性理論というものだが、簡単にいうのであれば、エネルギーと質量は交換可能という意味で、原子力と、核兵器の土台にもなっている。平和主義の彼は原子爆弾の開発計画には直接的に携わっていないが、自身の化学的想像がもたらした結果にとても苦しんでいたという。マンハッタン計画に関しては彼が火付け役であったと言っても過言ではない。その後全世界で核兵器を禁止するようにと激しく主張するようになった。
これを読んでいる人々は、こんな有名なネットミームがあることを知っているだろうか。
アインシュタインが娘に当てた、普遍的な愛についてを書いた手紙だ。その存在するかどうかはわからない手紙の序盤はこう始まる。『1980年代後半、かの有名な天才の娘であるリーゼルは、アインシュタインが書いた1,400通の手紙をヘブライ大学に寄贈した。その内容は、彼の死後20年まで公表しないよう命じられていた。これは、リーゼル・アインシュタインに宛てた手紙のうちの1通である。』
この手紙は大きな論争を巻き起こしたが、それと同時に多くの人に感動を残した。私もその一人で、それを読んだ時、目に見えない愛というものを信じたくなったのだ。この時代になっても、この世界から耐えることのない必要のない悲しみをなくすには、愛の連鎖によって繋がることがとても重要だと感じたのである。我々は愛によって生まれ、支えられ、生きている。
愛なんて過去ごまんと叫ばれてきたのだろうが、どの時代にも必ずいる必要な物だと思っている。今は私の番。死ぬまで愛について考え、作品を作り続けるのだ。
この宇宙的な力は、愛だ
タカハシマホ