手島領は、不安定な時代における「命の尊さ」をテーマに制作を続けています。コロナ禍や戦争といった危機が続く現実の中でも新たな命は生まれ、同時にその命が脅かされる状況に深い憂いを抱いてきました。
本展の中心に登場する「BABYBOY™」は、まさに今という時代に生まれた赤ちゃんのヒーロー。次世代の命を守るために立ち上がった「赤ちゃん戦士」であり、未来への希望の象徴です。
作品は、Apple Vision Proを用いた巨大な仮想モニター上でのデジタルペイントと、プリント後の手描きによる加筆を融合させる独自のプロセスから生まれます。最先端技術とアナログの温度が交差することで、レトロフューチャーな質感と温もりを併せ持つ表現が立ち上がります。
《NEO(n) YEAR - unicorn》
2025年
木材にデジタルプリント、部分UV加工、部分ネオンカラー
100×130×3 cm
《NEO(n) YEAR - unicorn》
2025年
木材にデジタルプリント、部分UV加工、部分ネオンカラー
100×130×3 cm
《Dream in Rose》
2025年
木材にデジタルプリント、部分UV加工
90×70 cm
《Live in Olive》
2025年
木材にデジタルプリント、部分UV加工
90×70 cm
《Color in Calla》
2025年
木材にデジタルプリント、部分UV加工
90×70 cm
《Color in Calla》
2025年
木材にデジタルプリント、部分UV加工
90×70 cm
手島 領/Teshima Ryo
愛知県名古屋市出身。多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン科卒。株式会社博報堂でクリエイティブディレクター/アートディレクターとして勤務後、クリエイティブカンパニー「螢光TOKYO」、デザインオフィス「DESIGN BOY」設立。広告を中心としたビジュアルワークで長年活動してきたが、2020年頃を境にアート作品や音楽作品を発表するなどアーティスト活動を本格化。2025年10月、大病を経て初の個展「BABYBOY™ - NEO(n) BIRTH」を開催。



あなたにとって “n 回目の始まりの年”ですか?
この新年はあなたにとって何回めの新年でしょうか。
毎年リセットされるものではなく、
新年は過去や未来と繋がっています。
大切な人や大切な空間、体験、時間。
当たり前のように感じる事は、実に当たり前じゃない。
一瞬一瞬があなたという存在を作り出し、
そして応援してくれているということ。
その意識を確認したり、乱れを正すために、
我々にとって新年とはとても大切な時期かと思います。
厄災の中で「子どもたちが傷つかない未来を願う」
シンボルとして生まれたキャラクター、BABYBOY™。
2か月前、人形町での初個展「NEO(n) BIRTH(再誕)」として、
BABYBOY™の誕生と“戦火の中に希望を見出す物語”を描きました。
今回の「NEO(n) YEAR」は、その続編にあたります。
“再び生まれた存在が、どう生きていくのか”
その問いへの答え探し…まさに“描き初め”であります。
なぜ NEO(n) YEAR なのか?
この展覧会は、単に“年のはじまり”を祝うものではありません。
“世界がもう一度、生まれ直す年”だと感じるからです。
“風の時代へシフトした”と言われる昨今、
様々なコミュニティーにおいてシステム変革が多発しています。
そんな中、ボクらはどうしたら輝いていけるのだろう?
2020年以降、厄災の世界を生きながら、
また大病から復活した自分自身の体験から「NEO(n) BIRTH」で
示した「何度でも生まれ直せる」という想い。
今回この続編であるNEO(n) YEARを発表するとき、
このものすごい時代の変換期/分岐点的な気分を
根底に据えて描きたいと思いました。
そんなボクなりの思いでまとめた展示を、
少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
手島 領